松山市・大洲市・伊予市(郡中)・内子町
かつて松山藩と大洲藩の経済、文化、物流を結んだ大洲街道。伊予の交通の大動脈として栄えました。街道沿いには旅人が投宿する旅籠が数多く集まる宿場町ができ、物資の中継地としての役割も果たしました。今も大洲や内子の町並みは当時の風情を色濃く残しており、訪れる人をタイムスリップしたような気持ちにさせてくれます。
大洲宿
内子宿
五色浜海浜公園
渡し跡の標柱
松山札の辻
秋山兄弟生誕地
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大洲宿
大洲城の城下町である大洲宿は、松山や宇和島などの藩をつなぐ交通の要所として大変栄えました。大洲城は周囲を大河である肱川が取り囲んでおり、川が天然の堀の役割を果たしています。大洲宿はこの肱川の水運でも大変栄えました。川に沿うように当時の町割りがいまも残されており、古い土蔵や、連子格子や土壁の町屋など、伝統的な建築物を数多く見ることができます。
「伊予の小京都」と呼ばれる町並みを楽しもう
おおず赤煉瓦館
明治34年(1901年)に、大洲商業銀行の本店として建築。イギリス積みの煉瓦建築で、屋根には和瓦を葺き、鬼瓦 に商の字が入っている和洋折衷の様式が特徴的。現在、本館1階は県内の工芸品を扱うショップ、2階は休憩スペース兼カフェとして営業している。
詳細を見るおおず赤煉瓦館
住所 | 愛媛県大洲市大洲60 |
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電話番号 | 0893-24-1281 |
営業時間 | 9~17時 |
定休日 | 12/29~12/31 |
URL | https://jp.visitozu.com/archives/highlight/184 |
入場料 | ー |
大洲まちの駅 あさもや
伊予・大洲の特産物を販売する物販施設。無料の駐車場や駐輪場も兼ね備えているので、大洲観光の拠点におすすめ。また、施設内には、観光案内所、食事処、トイレ、物販コーナー等があり、大洲観光総合案内所では各種予約受付や観光パンフレットなどを配布している。
詳細を見る大洲まちの駅 あさもや
住所 | 愛媛県大洲市大洲649-1 |
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電話番号 | 0893-24-7011 |
営業時間 | 9~18時 |
定休日 | 12/29~12/31 |
URL | https://jp.visitozu.com/archives/highlight/146 |
入場料 | ー |
内子宿
内子は大洲と松山の中間に位置する宿場町として栄えました。道筋にはたくさんの旅籠や商家が立ち並び、旅人や商人たちがたくさん訪れ、近隣の産品や工芸品の取引が盛んに行われたといいます。なかでも木蝋で作られる和蝋燭や和紙の生産が盛んでたくさんの商人が買い付けに訪れました。白壁の商家や町屋など江戸時代、明治時代の伝統的な町並みを今に残しており、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。往時の商人や旅人たちの息遣いを感じながら、サイクリングを楽しみましょう。
桝形
内子の町並みの中に「枡形」と呼ばれる曲がり角があります。枡形はもともと城下町や城郭で敵の侵入を防ぐ機能でした。道をクランク状に直角にすることで、敵の侵入速度を落とし、効果的に反撃できるようにしたものです。江戸時代になり宿駅制度が敷かれるようになると、枡形は宿場町の中に作られるようになりました。敵の侵入を防ぐとともに、役人を配置し大名行列や旅人を監視するためでもありました。また枡形は盗人や追い剥ぎなどから身を守るための目くらましの辻でもあったのです。
江戸から明治時代にかけての日本の伝統建築と風情を楽しもう
大森和蝋燭屋
200年前から変わらぬ伝統的な技法を用いて手作りの和蝋燭が作られており、職人の技術を間近で見ることができる。七代目の大森亮太郎さんが黙々と蝋の生掛け作業をする横で、奥様が丁寧に和蝋燭の説明をしてくれるのがうれしい。
詳細を見る大森和蝋燭屋
住所 | 愛媛県喜多郡内子町内子2214 |
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電話番号 | 0893-43-0385 |
営業時間 | 9~17時 |
定休日 | 火・金曜(臨時営業あり) |
URL | https://omoriwarosoku.jp/ |
入場料 | ー |
そば処 下芳我邸(しもはがてい)
国の登録有形文化財に指定される築140年の伝統的な日本家屋の中で、地元の新鮮な食材を使用した手打ち蕎麦が楽しめるお店。その季節の旬な食材が味わえる月毎の限定メニューもある(写真は2024年8月限定メニューのすだちそば)。
詳細を見るそば処 下芳我邸(しもはがてい)
住所 | 愛媛県喜多郡内子町内子1946 |
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電話番号 | 0893-44-6171 |
営業時間 | 11〜15時 |
定休日 | 水曜(水曜が祝日の場合は翌日) |
URL | http://www.shimohagatei.com/ |
入場料 | ー |
郡中宿
郡中は大洲街道の宿場町のなかで、陸路と海路の接点として大いに栄えました。また、伊予灘に接する港町として四国各地や九州、本州への海運の拠点として大変重要な役割を果たしました。宿場町の中には往時を忍ばせるいくつかの史跡が残されており、また自転車で伊予港へ足を延ばせば、目の前の伊予灘の美しい風景を見ながら当時の雰囲気を味わうことができます。
五色姫海浜公園
五色姫海浜公園は、美しい松林と広々とした伊予灘を望むことができます。また美しい夕景を見ることができる公園として有名で、夕暮れ時には幻想的な情景を見ることができます。公園内には子ども達が楽しめる遊具エリアがあり家族連れにも大変人気です。散歩道や芝生も整備されており市民の憩いの場所としても親しまれています。サイクリングの途中で一息入れるのにちょうどいい公園です。
大洲街道で最も海を近くに感じることができる宿場町
萬安港旧灯台(ばんあんこう)
文化9年(1812年)に創築され、明治2年(1869年)に石造に改築された萬安港(現在の伊予港)の防波堤の灯台 には毎夜灯火が灯され、夜間入港する商船や魚舟を破船の危険から守ったという。伊予市指定文化財(建造物)。
詳細を見る渡し跡の標柱
江戸幕府は反乱を防ぐために、主要な河川に橋を架けることを許可しませんでした。それは諸藩にとっても同様で他藩の侵入を防ぐ防衛策でもありました。したがって往来には渡し舟を使うか、舟を繋いだ舟橋、人夫による蓮台や肩車、もしくは旅人自身が徒歩で渡るしか方法はありませんでした。松山市南部を流れる重信川には、当時の渡し場の標柱が建てられています。大洲街道を行く旅人はこの渡し場で川を渡っていたのでした。
いよいよゴールの松山札の辻へと向かう
松山札の辻
大洲街道、土佐街道、今治街道、高松街道の起点(終点)として、松山と四国の他の地域を結ぶ重要な交通路の交差点であり、旅人や商人が集まる賑やかな場所だった。かつて松山藩の高札場(幕府や領主の最も基本的な法令を書き記した木の札(高札)を掲示した施設)でもあった。
詳細を見る秋山兄弟生誕地
正岡子規と共に司馬遼太郎の長編小説『坂の上の雲』の主人公であり、日露戦争で活躍し、日本の勝利に貢献した 秋山好古・真之兄弟の生誕地。生家を原型に近い形で復元し、兄弟の偉業とその生涯を偲ぶことができる。
詳細を見る秋山兄弟生誕地
住所 | 愛媛県松山市歩行町2-3-6 |
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電話番号 | 089-943-2747 |
営業時間 | 10〜17時 |
定休日 | 月曜(月曜が祝日の場合は翌火曜)、12/31~1/1 |
URL | https://akiyama-kyodai.gr.jp/ |
入場料 | 大人¥300、高校生以下無料 |
大洲街道
街道旅は徒歩で巡るのも良いですが、時間と効率を考えると自転車を使って観光することが最適かもしれません。
そういう意味ではサイクリングで大洲街道を行くことは、現代の駿馬に乗って旅するようなものです。宿場町だけでなく道筋に残る昔の文物や情景を楽しむのが旧街道サイクリングの醍醐味です。城下町の風情を色濃く残す大洲宿、白壁の商家と枡形が残る美しい内子宿、港町と宿場町の二つの顔を持つ郡中宿、そして当時から大都市だった松山宿と、宿場町毎に変化に富んだ大洲街道。サイクリングで時間旅行をしてみてはいかがでしょうか。
GOAL
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